シャツのデザインの範囲
バスケットのユニフォームは色だけでなくデザインについても規定があります。
シャツを横切る切り替え幅は10センチメートル以内と定められています。日本ではシャツを横切る切り替えを使うユニフォーム自体が少ないうえに、斜めの切り替えも滅多に見られません。NBAではこんなユニフォームもありますが、日本の規定には合いませんね。
肩辺りの切り替え幅は頂点または衿下から15センチメートル以内。このデザインを用いるユニフォームは、千葉ジェッツや、アルバルク東京が代表的ですね。
ちなみにFIBA(国際バスケットボール連盟)の規定ではデザインについては規定が緩やかなので、日本代表のユニフォームは切り替え部分が大きいデザインになっています。
脇切り替えの幅は20センチメートル以内。この幅の範囲内であれば、星やダイヤなどのプリントや、グラデーションなどのデザインを施すこともできます。川崎ブレイブサンダースやサンロッカーズ渋谷のユニフォームは脇切り替えにデザインが入っていますね。
このような切り替え幅の制限は、選手番号をできる限り見やすくする意図がありそうです。
ユニフォームにストライプを入れる場合、方向は縦・横・斜めともに認められますが、ラインの幅が2ミリ以内、ラインの間隔が3センチメートル以上のものであれば認められます。
海外ではストライプには比較的寛容なようですね。
選手番号の入れ方
さて、シャツには必ず選手番号を付けなければなりません。規定には「シャツの前と背中の見えやすい位置に、シャツの色とはっきりと区別できる単色の番号を付けなければならない」とあります。審判やスコアラーが見やすい番号を付けるということです。
前の番号は必ずしも中央に付ける必要はないのですが、日本では基本的にユニフォームの中央につけています。
NBAでは珍しくないので、いずれ日本のチームでもこういったデザインが見られるようになるかもしれませんね。
番号の大きさにも規定があります。前の番号の高さは10センチメートル以上、背中の番号の高さは20センチメートル以上必要です。文字の太さも一番細い部分が2センチメートル以上なければいけません。色はわかりやすくシャツの色と対照的な色にする必要があります。
縁取りや縫い取りの色については規定していませんが、立体に見える縁取りや、影付きの縁取りは、番号がわかりにくくなるので認められません。かつてNBAで流行した影付きのナンバーはデザインとして認められないわけです。
また円形などのデザインで番号を囲むことも禁止されています。
少し前にサッカーでこんな背番号のデザインがありましたね。しかし、これも認められていません。
規定では番号は、「0」「00」「1」「2」から「99」までが認められていますが、実際には大会によって番号が制限されることがあります。例えば高校生以下の公式戦では4番から18番までしか認められていません。1・2・3は審判がよくジェスチャーで示すナンバーなので、ファウルの際の選手の背番号と紛らわしいからです。3秒オーバータイムの際に、スコアラーが3番の選手がファウルしたと勘違いしては困りますよね。
FIBAの規定も同様です。アメリカ代表もオリンピックでは登録人数が12人に制限されているので選手番号も4番から15番まで。NBA選手だっていつも自分が付けている番号のユニフォームを着るわけにはいかないのです。
パンツの長さに注意
パンツの規定は基本的にシャツと同じです。ここで注意しなければならないのは、最近になって加わった「パンツの長さはひざ上までとする。ひざ頭にかかってしまう長さのパンツは、公式大会のユニフォームとしては認められない。」という条項。
最近までバスケットボールのパンツと言えば膝下まである長いものが流行でした。
それが公式戦では使えなくなってしまったのです。
現在はNBAでも膝が見えるような短い丈のパンツになっていますね。
Tシャツは着てはいけない
最後にルールブックに記載されている、ユニフォームの着こなしや、試合中に身につけるものに関する注意事項を紹介しましょう。
シャツの下にTシャツを着用することはできません。
こういう着こなしができるのはNBAだからです。
インナーを着用する場合はシャツからはみでないようにすること、シャツの裾をパンツの中に入れること、ほかのプレイヤーに危険をもたらすものを身につけてはいけないこと、などがルールブックで定められています。もちろんピアスなどを付けたまま試合に出てはいけません。
このようにバスケでは、ユニフォームの色・デザイン、さらに着こなしに関してルールが定まっています。試合では審判に注意されないよう、しっかりと規定を確認しておきましょう。
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