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NBAバスケユニフォームのフォント | 前編
特徴的なフォント-ウルブズとヒート-
「現在のバスケットユニフォームのアルファベットや数字はどれも同じに見える、違いなどわからないではないか」と思われるかもしれません。では、まずその文字を見ただけでチーム名を当てられそうな特徴的なフォントがいくつかあるので、手始めにそのうちの2つを紹介してみましょう。
最初に挙げるのがミネソタ・ティンバーウルブズのユニフォーム。
MINNESOTAの文字の最初のMと最後のAが一回り大きく、上に突き出ています。Nの文字のように筆画が鋭角に曲がる部分が強調されているデザインになっていますね。
こちらはWOLVESの文字の最初のWと最後のSが強調されています。Vの文字も下に突き出ていますね。一昔前はノートの罫線からはみ出してしまうような躍動感のある文字は珍しくなかったのですが、今シーズンの通常のユニフォームで採用しているのはこのチームだけになりました。ティンバーウルブズというだけあって、森の中に潜むオオカミのワイルドさを文字の上でも表現しているのでしょうか。
マイアミ・ヒートのユニフォームも一目見てそれとわかるフォントを使っています。
HEATのTの右上に炎のマークがあったり、Aの文字が特徴的だったりするが、実はそのほかにNBAでヒートだけが採用している文字の特徴があるのですが、お気づきでしょうか。
実は文字が傾いているのです。選手番号もすべてイタリックです。
ただ、背中の選手名だけは通常の字体。
バスケユニフォームのフォントの特徴を作り出すポイント
このようにウルブズやヒートのようなチームは文字だけでも際だった特徴を見せていますが、近年のユニフォームはクラシックなデザインが増えてきており、90年代後半に見られたような奇抜なデザインやフォントは少なくなりました。どれも同じに見えてしまうのは、そういった流行とも関わりがあるかもしれません。ひょっとして同じフォントを使っているのではないか、と思われるチームもあります。そうは言っても、一つ一つ調べてみるとNBAのユニフォームのフォントは今シーズンだけでも20種類以上はありそうです。
それを全部こと細かに紹介しているといくら時間があっても足りませんから、その代わりに、NBAのユニフォームのフォントを見る際の手がかりとなる、いくつかのキーワードをお示ししておきましょう。
①「セリフ」はあるのか
②文字の太さと縦横の比率
③特定の文字を比較してみよう
④文字の配置にもこだわりがある
この4点に注目すると、それぞれのユニフォームフォントの個性が浮かび上がってきます。じっくりと一つ一つのアルファベットや数字を見ていくうちに、それらが愛しくなっているかも、といったら大げさでしょうか。次回からはこれらのキーワードに即して、NBAユニフォームのフォントの特徴を見ていくことにしまよう。
ページビジュアル wikipedia より